皆さんこんにちは!
今日は、「発酵食品」と「消化酵素」についておとどけします。
まず、「酵素」と「発酵」の違いですが、同じ「酵」の字が使われていて同じように見えたりしますが、その内容はぜんぜん違います。
「発酵」は、微生物の力によって、食べ物に含まれるたんぱく質やでんぷん、糖分などが分解され、新しい成分となることです。
それがボクたちにとって有益なものなら「発酵」。
害のあるものなら「腐敗」となります。
発酵には、元には無い美味しさや栄養価が加わるのが特徴です。
「酵素」は、生物ではなく、たんぱく質です。
納豆という発酵食品を作るのには納豆菌がいりますが、この納豆菌は微生物です。
大豆は、発酵をさせるときに微生物が持つたんぱく質(酵素)によって納豆に生まれ変わります。
納豆は、発酵によりビタミンB2は7倍。
ビタミンKは85倍、葉酸は3倍と、全くの別物になります。
発酵食品にはさまざまなものがあります。
味噌、チーズ、ヨーグルト、麹、鰹節、醤油、漬物、キムチ、酢、納豆、みりん・・・とまあ、様々あります。
ボクたちの生活にも身近な食品ばかりです。
発酵について
発酵食品には、主に3種類の微生物が関わっています。
- カビ (麹菌、白・青カビ、カツオブシカビなど)
- 酵母菌 (酒、パン、醤油、味噌など)
- 細菌 (乳酸菌、酢酸菌、納豆菌など)

日本酒やみりんは麹菌によりでんぷんが糖分に変えられているので、深い甘みがあります。
また、たんぱく質が分解されるとうまみ成分のグルタミン酸などになります。
また、発酵食品に変化すると保存期間がのびます。
発酵に関わる微生物は、腐敗の元となる細菌の繁殖も防いでくれるというわけです。
腸活と発酵食品
腸活における発酵食品は、腸内の善玉菌を助けますが、増殖はしないといわれています。
なので、数日で便とともに出て行くことになります。
ポイントは次のとおりです。
- 毎日食べる
- なるべく生でたべる
- 組み合わせる
調味料に酢や醤油。また、間食にチーズなどを取り入れましょう。
微生物は40度以上になると死んでいきますので、出来るだけ生きた状態で。
納豆菌は耐熱性が高く、100度ちかくても大丈夫です。
スパイスカレーなどに入れても面白いです。
通の方好みの味になります。
消化酵素について
それでは、食べ物の消化を助けてくれる消化酵素のなかから、3つをご紹介します。
①プロテアーゼ
パイナップルを酢豚やハンバーグなどとあわせるのは、このプロテアーゼが含まれているからです。
プロテアーゼは、たんぱく質をアミノ酸に分解します。
人間の体の中では「胃」の消化酵素として有名です。
プロテアーゼを多く含むのは、南国などのフルーツ。マンゴー、パイナップル、キウイ、メロン、パパイヤなどです。
野菜ではアボカドに多く含まれます。
なので、フルーツゼリーを作ったときに固まらないのはこの酵素のせいかもしれません。
ゼラチンがたんぱく質成分の場合だと、起こる現象です。
野菜では、大根、たまねぎ、ショウガ、セロリ、ピーマン、にんにくなどに豊富で、ヨーグルトにも豊富です。
そういえばピーマンの肉詰めなど、意味があるんだな・・って再確認します。
タンドリーチキンをヨーグルトとスパイスで漬け込むのは、この酵素の働きを期待するからですね。
②アミラーゼ
アミラーゼは、人間で言えば「唾液」の消化酵素です。
でんぷんを糖に分解します。
果物には豊富で、ほぼ全部の果物にアミラーゼは含みます。
果物が熟成して甘くなっていくのは、このアミラーゼを自分自身で分解し、糖分に変えているからです。
野菜では甘みのある野菜に多いです。
にんじん、イモ類。大根、カブ、パプリカなどにも。
大根には、このアミラーゼやプロテアーゼ、また、脂肪を分解するリパーゼをふんだんに含んでいます。
つまり大根は自然の「整腸薬」なのです。
大根で酵素を取り込むには、やっぱり「大根おろし」がお勧めです。
すりおろすことで細胞壁が壊れ、消化酵素の効果は倍増します。
大根おろし・・・すごいですよねー
③リパーゼ
人間の体では、すい臓の消化酵素として知られ、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解します。
食べ物では、イチゴ、スイカ、梨、さくらんぼ、イチジクなどに多く、柑橘類全般にも豊富です。
野菜では、緑黄色野菜に多いですし、発酵食品ですと、チーズや味噌、納豆、塩麹などにも豊富です。
また、アボカドはカロリーも高いですが、このリパーゼも豊富で、脂肪をつきにくくします。

このブログでは何度もお伝えしていますが、アーユルヴェーダでは「消化」が大事です。
消化酵素の力も借りながら・・バランスのよい食生活は、ボクたちの生活を整えてくれます。
「消化」「バランス」「自然の力」
それらを考えて実践していくと、心も身体も整います。