ボクは、炭水化物の制限をしていません。
正確に言えば、することをやめました。
人間ドックで制限をするようにお医者さんから言われ、2年間ほど行っていましたが、現在は行っていません。
「制限=健康」と考えなくなったからです。
自分の健康のために。家族の幸せのために。
会社、社会での自分自身のパフォーマンスの維持のために。
さまざまな理由で皆さん健康に気を使っておられると思います。
現在、さまざまな「糖質オフ」製品が出回っています。
特にダイエットの世界では、まだまだ糖質制限ダイエットが牽引しています。
現代は「糖質」が身の回りにあふれており、人類史かつて無いほどの「高カロリー」を摂取する時代となっています。そのことについては、疑いは無いです。
しかし、大切なのは、バランスです。
このブログではたびたびお伝えしていますが、バランスが全てです。

塩分もそうですが、ボクたちの体は、過度なものはなんでも「毒」となります。
炭水化物ももちろんそうです。
脂質もたんぱく質もそうでしょう。
これをとっていれば大丈夫、というものはないとおもうんですよね。
塩分については
「炭水化物=太る」とか、「糖質=太る」とかのイメージは、正しいようで正しくありません。
まずは正しい炭水化物の知識が必要です。
炭水化物とは
そもそも炭水化物は、「糖質」と、「食物繊維」の総称です。
糖質は、以下の3つに分けられると学校で勉強しましたね(小糖類は無視してます)。
①単糖類・・・1つの分子で、それ以上分解されない糖。ブドウ糖、果糖など。
②2糖類・・・単糖類が2つ合わさったもの。砂糖。麦芽糖、ショ糖など。
③多糖類・・・数千個の単糖類が結合したもの。でんぷん、セルロースなど。
単糖類は、血管内にも入る事が出来る栄養素でもあり、糖類の中で一番小さい栄養素です。「即効性」の糖類で、すぐにエネルギーとなります。
食物繊維には野菜などに含まれるセルロースなどの「不溶性」と果物などに含まれるペクチンなどの「水溶性」がありました。
そして、糖質はエネルギーとなりますが、食物繊維はエネルギーとならないということも習いました。
「炭水化物-食物繊維=糖質」となるという事です。
とりあえずはこれを抑えておけば十分に炭水化物の栄養素がわかります。
糖質は食物繊維がない栄養素なのです。

水溶性と不溶性の違いは、「水に溶けるか溶けないか」です。
便秘対策のおすすめなのは水溶性食物繊維の食材です。
水溶性は詰まっている便をゆっくりとかして排出を促してくれます。
水溶性は野菜や果物と言った種類ですが、出来れば生での摂取が理想です。
水溶性は火をかけると溶けてしまうので、たまに見かけるスティックタイプの生野菜などは便秘対策にはうってつけです。
ダイエットをしたい人は不溶性食物繊維の食材がお勧めです。
それは水に溶けずに、中で膨らむので、満腹感を感じることが出来るためです。
野菜にもありますが、芋類も不溶性食物繊維なので、ダイエットをする人はこんにゃくや南瓜などを食べると体を壊す事なく健康的なダイエットが出来ます。
どちらも!という方にお勧めな食材は、「ごぼう」「さといも」「こんにゃく」などでしょうか。
とくに「ごぼう」はお勧めです。
また、糖の数が多ければ多いほど、分解に時間を要します。
すなわち、ゆっくりと吸収されることになりますので、単糖類より多糖類のほうがゆっくりと血糖値を上げることになります。
逆に激しいスポーツ後など、急激に回復する必要のあるときは、単糖類がよいということですね。
ちなみに、でんぷんは、「唾液」によって糖質に変化します。
唾液の中には、でんぷんを消化する「アミラーゼ」という消化酵素が入っているためです。
炭水化物は、カロリー過多の現代人にとって最強の栄養素である「食物繊維」がありますので、積極的に野菜をとりましょう。
食物繊維が炭水化物ということを知らない方が多いのではないでしょうか。
「太る」というイメージの糖質と、「痩せる」というイメージの食物繊維が同居しているのが炭水化物ということですね。
太陽が詰まった「炭水化物」

炭水化物は、じつは「太陽の恵み」、「太陽の力」そのものといっても過言ではありません。
植物は太陽の力で光合成をします。
光合成というのは、水と二酸化炭素を原料として、太陽の光りエネルギーを通じてクロロフィルで炭水化物を作ることです。
植物も、太陽の力で炭水化物を作って生きています。
つまり、「炭水化物」は、太陽の光を閉じ込めた「缶詰」のような存在です。
光合成の出来ないボクたち動物は、さまざまな食物からこの「缶詰」を開けて間接的に太陽エネルギーをいただいているわけです。
太陽のエネルギーを出来るだけたくさんバランスよく摂取して、健康に生きる。
これはボクたち動物の役割でもあるんじゃないでしょうか。
過度な糖質制限は、危険性もあります。
冷やせば太らない?
炭水化物を冷やして食べるという方法があります。
コンビニで買うおにぎりとかですね。
ある程度冷めた炭水化物であれば食べても太らないといわれますが、なぜでしょうか?

レジスタントスターチという物質があります。
一言で言えば「消化されないでんぷん」です。
炭水化物を冷やされることでその量が増加します。
ということは、ご飯を冷やすとレジスタントスターチが増え、消化されにくくなるということです。
お冷ごはんダイエットは、この原理を利用しています。
ちなみに、レジスタントスターチは4度くらいで最も増えるといわれており、冷蔵庫の中の温度がこれにあたります。
冷蔵庫で冷やしたご飯を常温くらいに戻しても、レジスタントスターチの量はあまり変化しないそうなので、常温で食べてもOKだと思います。
ですが電子レンジはNGです。
特に効果的なのが「ジャガイモ」で、レジスタントスターチの増加量はご飯の倍といわれています。
ジャガイモを調理して冷やして食べる料理は・・・そうですね、「ポテトサラダ」です。

セルロース
ここからは余談ですが。。
植物の細胞壁は、セルロースで出来ています。
草食動物は、セルロースをエネルギーと出来ますので、植物をむしゃむしゃ食べることでエネルギーを補充し、生きていくことが出来ます。
しかし、でんぷんとセルロースって、同じ多糖類です。
もしも人間がこのセルロースを唾液がでんぷんを糖に変えるように変化させることができたら、草食動物のようにむしゃむしゃと植物を食べることで生きることができるというわけですね。
そうなると、世界の食料難も解決しますかね。。。?
いえ、べつの問題が出てきますねきっと。バランスが崩れますしね。
でもおもしろい。食べれる食材が増えて、新しい料理もうまれますね。
だれか開発して欲しいです。
アーユルヴェーダ的には、炭水化物は…糖質は…とかではなく、やっぱりバランスが大切で、お腹いっぱいとりすぎないことが大切とされています。
とりすぎはドーシャを乱し、アーマを増やします。
また、調理したものを時間を置くこともあまりお勧めできません。
とりたいものを「適量に」、「バランスよく」。
温かいものは温かく頂くのが美味しいですしね。
太陽のエネルギーを進んで摂取しましょう。
過度になりすぎず。